憧れの先輩と再婚予定

私が育児サークルでお友達になったママは、20代でマイホームを持ち、節約上手な奥様として雑誌にも掲載された経験の持ち主です。
子供とご主人には、冷凍食品を一切使わず、毎朝お弁当を作り、栄養管理もバッチリです。

育児サークルで一緒だった頃はトレーナーに髪は一つ結びで、学生のようイメージの清楚な人でした。
長女を有名私立幼稚園にお受験させ、教育にも熱心です。

ところがある日、髪はバッサリとショートヘアーにし、金色に染め、ピアスにネックレス、ホットパンツに下着透け透けのTシャツで、ショッピングしていました。
別人だと思っていたら、向こうから声をかけられ、私はびっくりしました。

話によると、ご主人と別居中で、近いうちに東京に住む彼氏と結婚するらしいのです。
高校時代の憧れの先輩とMSNを通じて交流が深まり、会ってもいないのに結婚の約束をし、現在は子供を連れて母子寮にいるそうです。

そんなドラマのような出来事が、この田舎で起こっているなんて、驚きました。
世の中、わかりませんよね。
人って突然のように豹変したりします。

付き合う人によって、自分が磨かれるか、墜ちていくかの二通りです。
20代でマイホームを建てたのは、単に自尊心のためだったのかも。
マイホームを持つことは美談のように言われますが、大きな借金と引き換えに手に入れるものですよ。

本当の金持ちは、不動産を活用しますからね。

くだらないこと

別にいやな授業があるわけでも、友達とケンカしたわけでも、部活の先輩が嫌だったわけでもないのですが、なんとなく学校へ行きたくないなあと思うことが多くなりました。
そしてある日、学校に行くのが嫌だなと思いながらも、自転車に乗って最寄り駅まで行ってしぶしぶ電車に乗りました。

しかし、やっぱり行きたくないなあと途中の駅で思い、その日はいつもなら一緒にいる友達が乗っている電車よりも一本遅い電車に乗ったことと、バイト代が入ったばかりだったこともあり、そのまま乗り越して学校がある駅から一時間半ほどかかる地方都市へ急きょ遊びに行くことにしました。
まあこういった生活がしたい日があっても仕方ありませんよね。
あとで両親には怒られるかもしれないけれども、どうしてもその日はそうしてみたかったのです。
いつもは電車でケータイか読書をしていることがほとんどなのですが、その日は学校をさぼってしまった罪悪感と、都会に行けるというワクワク感が入り混じっている感情からか、窓から外をずっと見ていました。
移り変わる景色をちゃんと見ようと思ったのは子供のころ以来かもしれません。
ずいぶん長い時間電車に乗っていたのに、全く見ていなかったのです。
私の住んでいる、同じような新しい建物が並んでいる新興住宅地からだんだん緑が多い地域を経て、大きな川を渡ったら目的の駅に着くはずでした。
でもなぜかあとすこしというところでそこまで行くのが嫌になって、目的の駅より一つ手前の小さい駅で降りてしまいました。
そしてその日はその駅で一日過ごしました。
それ以来学校は休んでいません。